コラム

WEBとITの違いとは?関係性や職種についても初心者向けに解説

yamagata

「WEB」と「IT」という言葉を耳にすることは多いですが、それぞれの意味や違いについては意外に分かりづらいことがあり、なんとなく同じだと認識している方も多いと思います。本記事では、初心者向けに「WEB」と「IT」の基本的な違いを解説します。さらに、IT業界とWEBとの関係についても触れ、業界ごとの職種についても分かりやすく説明します。

1. WEBとITの違いとは?

まず、最初に「WEB」と「IT」の定義を簡単に説明します。「WEB」はインターネットを活用したサービスや技術のことを指します。具体的には、ウェブサイトの作成やオンラインサービスの提供などが含まれます。一方で、「IT」は「Information Technology(情報技術)」の略で、コンピュータや通信技術を活用した情報処理全般を指します。

もっと簡単に言うと、WEBは「インターネット上に存在するもの」です。たとえば、YouTubeやGoogle検索もWEBサービスの一部です。ITは、これらのサービスを支える基盤となる技術全般を指します。

【画像】
WEBとITの違いを示す図(インターネットサービスとその基盤技術の関係)

2. IT業界の基本的な概念

IT業界は非常に広範囲にわたる分野をカバーしています。主にコンピュータシステム、ネットワーク、データベース、ソフトウェア、ハードウェアなどが含まれ、これらを組み合わせて企業や個人に対して情報技術サービスを提供しています。

例えば、企業が運営する「顧客管理システム」や「在庫管理システム」などは、IT業界の一環で開発されます。これらのシステムは、日々の業務を効率化し、データを管理するために必要不可欠です。

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IT業界における主要分野の図解(システム、ソフトウェア、ネットワークなど)

3. WEBとITの関係性について

WEBとITは密接に関係していますが、それぞれの役割は異なります。WEBは「IT技術を活用したサービス」の一形態であり、インターネットを通じて情報を提供する手段のひとつです。つまり、WEBはITの一部であり、ITの技術がWEBサービスを支えているということです。

例えば、Google検索はWEBサービスですが、その背後には膨大なIT技術(サーバーの運用やデータベース管理)が存在しています。このように、WEBサービスが円滑に動作するためには、IT技術が必須となります。

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WEBとITの関係性を示すフロー図

4. WEBとITの具体例

具体的なサービスを取り上げて、WEBとITの違いとその関係性をさらに深堀りしてみましょう。

例1:オンラインショッピング

オンラインショッピングサイト(例えばAmazon)はWEBサービスです。商品を探し、カートに入れ、支払いを行う一連の操作はWEB上で行います。しかし、そのサイトが正常に動作するためには、IT技術(サーバー、データベース、ネットワーク技術)が不可欠です。

例2:クラウドサービス

Google DriveやDropboxは、WEBを通じて提供されるクラウドサービスです。これらもWEBサービスに分類されますが、背後にはIT技術(データセンターの運用、ストレージ技術、ネットワークのセキュリティ)が存在します。

【画像】
オンラインショッピングサイトとその基盤技術を示す図

5. IT業界とWEB業界の仕事や職種の違い

「IT業界」と「WEB業界」は、どちらもテクノロジーに関連する仕事が中心なので混同されがちですが、実は働く内容や職種に結構違いがあります。それぞれの業界でどんな仕事があるのかを紹介しながら、違いを分かりやすくお伝えします。

WEB業界の仕事や職種

WEB業界は、「インターネット上でサービスを提供する業界」です。人々が利用するウェブサイトやアプリケーションを作成し、使いやすいデザインや機能を提供することが中心です。

代表的な職種

WEBデザイナー

ウェブサイトの見た目やデザインを担当します。色やレイアウトを工夫し、ユーザーが直感的に操作できるような美しいサイトを作ります。

フロントエンドエンジニア

ユーザーが直接触れる部分(ウェブサイトのボタンやアニメーションなど)を実装する技術者です。HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使います。

バックエンドエンジニア

ユーザーが見えない部分(データベースやサーバー側の処理)を担当します。例えば、ログイン機能やデータ送受信を管理します。

WEBマーケター

ウェブサイトやSNSを活用して、商品の売り上げやサービスの認知度を高めるプロフェッショナルです。アクセス解析や広告運用を行うことも多いです。

仕事内容の例

  • オンラインショップ(ECサイト)のデザインを担当する。
  • SNS広告を使って、新商品キャンペーンを行う。
  • ユーザーが検索した商品情報をスムーズに表示させるシステムを実装する。

IT業界の仕事や職種

IT業界は、いわば「技術の土台を作る業界」です。この業界では、システムやソフトウェア、ハードウェアなどを設計・運用し、企業や個人が使いやすい環境を整えるのが主な役割です。

代表的な職種

システムエンジニア(SE)

クライアントの要望を聞き取り、システムを設計・開発する仕事です。銀行の取引システムや、物流の在庫管理システムなど、業務を効率化するための基盤を作ります。

インフラエンジニア

サーバーやネットワークを構築・運用し、システムが24時間止まらずに動く環境を整備します。ITの「縁の下の力持ち」的な存在です。

データベースエンジニア

膨大なデータを管理し、必要な情報を効率よく取り出せる仕組みを構築します。例えば、会員情報や商品の在庫データを管理する役割です。

仕事内容の例

  • 銀行のATMが正しく動くようにサーバーを管理する。
  • 通信会社のネットワーク環境を維持して、全国のインターネット接続をサポートする。

ざっくり言うと、IT業界は「土台や仕組みを作る仕事」、WEB業界は「その上で動くサービスを作る仕事」という感じです。

そのため、「ユーザーに見えるものを作りたい」という方はWEB、「その裏で動く仕組みを支えたい」という方はITといった感じで選ぶのがいいと思います。

ただ最初はよくわからないですよね…(笑)。

自分もそうだったので、まずは両方の基礎に触れてみるのがおすすめです。youtube等でも仕事の様子や初心者向けの動画が数多くあるので、書籍などにお金をかけなくとも「これは自分には無理だな」「これちょっと面白そう」「やってみたい」など、向いていそうかどうかの判断はできると思います。

そして方向性を決めたらひたすら勉強あるのみです!

ただ、最近では、IT業界とWEB業界の境目が曖昧になってきている部分もあります。例えば、「クラウドサービスの開発」では、インフラを整えるIT業界の知識と、フロントエンドのWEB技術の両方が必要になるケースがあります。

このように、両業界のスキルを組み合わせて活躍できる人材が求められる場面も増えてきているので、どちらも学ぶことでシステム同士の繋がりなども理解しやすく、キャリアの幅を広げることができます。

ちなみに私は現在WEB業界で働いており、自身の経験をもとにWEB関係の記事を多数アップしています。未経験からWEBデザイナーになった方法なども話しているので、これからWEB業界を目指す方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください!

【参考記事】

6. まとめ

この記事では、WEBとITの基本的な違い、そしてそれぞれの業界における仕事や職種について解説しました。

  • WEBは「インターネット上でサービスを提供する分野」であり、WEBデザインやサイト構築、マーケティングといった「目に見える」部分にフォーカスしています。
  • ITは「情報技術を駆使して、システムや仕組みを作る分野」であり、インフラやデータベース、ネットワークといった「基盤作り」が中心です。

両者は異なる役割を持ちながらも、お互いに密接に関わり合い、相互に成り立つ関係性があります。

もしこれから就職や転職を考えている方は、どちらを選ぶにせよ、自分の目指す方向性を明確にし、それに必要なスキルを計画的に身につけることが大切です。

ABOUT ME
みやび
みやび
WEBディレクター&ブロガー
2000年生まれ、WEB制作会社でWEBディレクターとして働きながら、副業でブログを運営している社会人です。大学では体育を専攻し、教員免許を取得しましたが、コロナ禍をきっかけにWEB業界に興味を持ち、未経験からWEBデザイナーとして就職。その後転職し、現在はWEB制作会社でWEBディレクターとして勤務しながら、WEBに関する様々な情報を発信しています。
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